「軽自動車は非力…」そう感じていませんか?坂道や高速道路での加速に不満がある方も多いでしょう。
しかし、結論から言うと、軽自動車はパワーアップできます。
この記事では、軽自動車をパワーアップする方法から、気になる車検についてまで、あなたが抱える疑問を解決します。
ノンターボ車とターボ車それぞれのパワーアップ方法や「エアコンオフ」などの裏技まで、軽自動車のパワーアップに関するすべてを徹底解説。あなたの軽自動車ライフを劇的に変えるヒントが見つかるはずです。
この記事のポイント
手軽にできる?軽自動車をパワーアップする具体的な方法

軽自動車のパワーアップを考えているなら、まず自分の車がターボ車かノンターボ車(NA)かを確認しましょう。それぞれでパワーアップするためのアプローチが大きく変わってきます。
ターボなら簡単にパワーアップ
ターボ付きの軽自動車は、ノンターボ車(NA)と比べて、手軽なチューニングでも高い効果が期待できます。
その理由は、ターボがエンジンのパワーを引き出すための「過給機」だからです。この過給圧を調整することでエンジンの出力は劇的に向上します。
具体的な方法としては、ECU(エンジンコントロールユニット)の書換えが最も一般的です。
ECUは車の頭脳とも言える部分で、燃料の噴射量や点火時期、ターボの過給圧などを制御しています。専門のチューニングショップでECUを書き換えれば、エンジンの性能を最大限に引き出し、64馬力から80馬力以上へパワーアップすることも珍しくありません。
ECU書き換えの料金相場は、依頼するショップや車種、チューニング内容によって大きく異なりますが、一般的な目安としては10万円〜15万円程度が相場となることが多いです。
また、「ECUの書換えまでは必要ない」「10万も予算が組めない」場合もあるでしょう。その時はサブコンを取り付けるという方法もあります。
サブコンとは「サブコンピューター」の略称で、エンジンのECU(メインコンピューター)の信号を補正することで、エンジンの出力をコントロールする装置です。
ECUの書換えが「ECU本体のプログラムを直接書換える」のに対し、サブコンは「ECUからの信号を騙して、ECUが本来とは違う制御を行うように仕向ける」というイメージです。
例えば、ターボ車のサブコンの場合、ECUからのブースト圧信号を偽装して、ECUが「まだブースト圧が低い」と判断するように仕向けます。するとECUはブースト圧をさらに上げようと制御するため、結果的に純正のECU設定値を超えたブーストアップが可能になります。
取付は、ECU本体のプログラムには手を加えず、ECUとセンサーの間に割り込ませるだけで取付け完了。そのため、車種専用のハーネス(配線)が用意されていることが多く、専門的な知識がなくても取り付けやすいというメリットがあります。
また、取外しも簡単なので、車検時や車両売却時にノーマル状態に戻しやすいのも大きな利点といえるでしょう。
「ECUを直接いじるわけじゃないから、効果が低いんじゃないの?」と思うかもしれません。確かにECU書き換えに比べると調整できる範囲は限られますが、最近の高性能なサブコンは、燃料噴射量や点火時期までコントロールできるものが増えてきており、その効果は体感できるレベルにまで達しています。
このように、サブコンはECU書き換えほどではないにしても、手軽さ、コスト、取り外しやすさを重視するなら、非常に魅力的なパワーアップ手段と言えます。
相場も3万円〜8万円程度と、ECU書換えするよりもグッとパワーアップ費用をを抑えることが可能です。
ノンターボのパワーアップ方法

「私の車はノンターボだから無理…」そう諦める必要はありません。ノンターボ車でもパワーアップする方法はあります。
確かにターボ車のような劇的な馬力アップは難しいですが、エンジンの効率を上げることで、アクセルレスポンスの向上やスムーズな走りを目指すことは可能です。
では、実際にどのようなパワーアップの方法があるのでしょうか?最も手軽なところでいくと、エアクリーナーやマフラーの交換です。
エアクリーナーは エンジンが吸い込む空気をきれいにするフィルターです。社外品に交換することで、吸気効率が上がり、エンジンのレスポンスが向上します。
社外エアクリーナーの相場は1万5千円~3万円ほど。取付工賃は4千円位からが目安です。
マフラーはエンジンの排気ガスを排出する役割を担っています。排気効率の良いマフラーに交換すれば、エンジンの回転が軽くなり、トルク感が増します。
しかも、社外マフラーに交換することで後ろからの見た目が大きく変わるためドレスアップ効果もバッチリです。
社外マフラーの相場は5万円~7万円位。取付工賃は7千円くらいになります
これらのチューニングは、費用も比較的安価で、DIYでも挑戦しやすいのがメリットです。ターボ車のような劇的な変化はないものの、軽快な走りを体感できるでしょう。
エアコンを切るだけでもパワーアップ?
軽自動車のような排気量の少ない自動車の場合、エアコンのスイッチを切るだけでも体感できるレベルでパワーアップしたかのような効果を得られます。
その理由は、エアコンのコンプレッサーを動かすには、エンジンの力(動力)を使っているため、エアコンのスイッチを切ることによって、エンジンの負担が減るからです。
特に、軽自動車のように排気量が少ないエンジンでは、普通自動車に比べその動力が奪われる影響がより大きく表れるので、エアコンオフによる効果が高いといえます。
例えば、坂道や高速道路の合流など一時的にパワーが欲しいなと思う場面で試してみましょう。今までは加速しなくて大変だった場面で、エアコンオンの時よりもずっと楽に進んでいけるハズです。
この「エアコンオフ」は費用もかからず、誰でも簡単に試せます。特に、軽自動車の非力なエンジンではまるでパワーアップしたかのような効果に驚くはずです。
軽自動車をパワーアップすると車検はどうなる?

パワーアップチューニングを検討する際、一番気になるのが「本当に車検に通るのか?」ということでしょう。
せっかくチューニングしても車検に通らなかったら意味がないですし、整備不良で罰金を支払うことになってしまっては最悪ですよね。
ですが、安心してください。結論から言うと、馬力アップをしても基本的には車検に問題ありません。
パワーアップしても車検はOK
日本の車検制度において、エンジンの馬力の上限は定められていないので、馬力アップしても車検は問題なく通ります。
なぜなら車検は、その車両が国が定める保安基準を満たしているかを検査する制度だからです。この保安基準には、エンジンの馬力に関する具体的な規定はありません。
例えば、マフラーの音量、排気ガスの濃度、最低地上高、車幅、車高などが保安基準の主な検査項目です。
これらが基準内であれば、エンジンをチューニングして馬力が上がったとしても、車検には合格します。国土交通省の資料にも、保安基準に適合しない改造を禁止する旨は明記されていますが、馬力の上限についての記述はありません。
そのため、法律で定められた保安基準を守ってチューニングをすれば、パワーアップしても今までと同じように安心して車検を受けることができます。
100馬力でも車検は大丈夫なの?
結論からいうと100馬力を超えるような大幅なパワーアップでも、車検に合格することは可能です。
前述の通り、車検で問われるのは馬力ではなく、保安基準への適合性だからです。馬力が上がったとしても、保安基準に関わる部分を適切にチューニングし、基準をクリアしていれば問題ありません。
例えば、エンジンのパワーを上げた分、マフラーの音量や排気ガスの濃度が基準値を超えてしまうケースがあります。しかし、そうした場合は車検対応のマフラーに交換したり、適切な燃料セッティングを行ったりすることで、基準を満たすことができます。
「軽自動車の自主規制は64馬力って聞いたけど?」と思うかもしれません。確かに、日本の軽自動車メーカーは64馬力という自主規制を設けていますが、これはあくまでメーカー間の取り決めであり、法律で定められたものではありません。
このことから、たとえ自主規制値を大きく超える馬力を出しても、保安基準さえ満たしていれば車検は問題なく通ります。
車検の注意点
パワーアップチューニングをする際は、必ず以下の点に注意してください。
これらの基準を満たしていないと、どれだけ高性能な車でも車検には通りません。
パワーアップで軽自動車ライフが激変!まとめと注意点
軽自動車のパワーアップは、あなたのカーライフを大きく変える可能性を秘めています。
パワーアップによって、これまでの「非力」というストレスから解放され、運転がもっと楽しくなるからです。
この記事のポイントをまとめます。